FUN-GOOD BLOG
Let's have fun dog training !!
犬学

今の時期だからこそ『狂犬病』について深堀してみた!Part2

狂犬病②アイキャッチ

前回の記事では『狂犬病とは?』について紹介しました。

今回はPart2として、狂犬病をもう少し深堀していきたいと思います

犬と虫眼鏡

日本で出てないじゃん!

狂犬病予防法の効果もあり、1957年を最後に日本では狂犬病の発症はありません。

1990年代初期の狂犬病ワクチン接種率は90%だったにも関わらず、齢を追うごとに接種率は低下をしてきています。

皆さんは、現代の接種率が全体の70%だという事を知っていましたか

勿論ですが、病気や副作用などの影響からワクチン接種が出来ない仔もいます。

ですが、意図的に登録を行わずワクチン接種をしない飼い主さんや事業者がいる事も事実です。

また、犬の登録をしていない飼い主さんや事業者がいる事を考えるとワクチン接種率は実質40%程度との見方もあります。

これは、流行を防ぐ為に必要とされるWHOガイドラインの接種率70%を遥に下回っているんです。

ワクチン接種率が下がっている要因は『意識の低下』『副作用の不安』などが挙げられています。

ですが、万が一狂犬病が日本に入ってきてしまった場合、流行を防ぐ為にも飼い主さんや事業者1人1人が意識を高く持つ必要があるのではないでしょうか

撲滅って本当・・・?!

実は、1957年以降発症していないのは僕達の生活圏の中のことで人・犬・猫、そして牛・豚などの家畜が対象になります。

ご存じの通り、日本でも長い間狂犬病が蔓延していました。

たとえ、僕達の生活圏で狂犬病が発症していなくても、山奥に住んでいる野生動物たちが狂犬病を保有していた場合、その狂犬病は僕達が気が付かないまま、感染・発症を繰り返している可能性もある訳です。

実際、台湾では長い間、狂犬病の洗浄国として認定されていましたが、2013年に狂犬病の発症が確認されています。

なんと・・・

洗浄国として認定されてから50年以上も経ったにも関わらず、台湾国内の野生のアナグマから狂犬病が確認されたのです。

日本の野生動物全ての検査を行うことは不可能に近いですよね?

日本も狂犬病が『撲滅された』と言われて70年がたちます。

ですが、日本も台湾同様に狂犬病のウィルスを持った野生動物が今現在も山奥にいて、今後発見される可能性は0(ゼロ)ではありません。

海外から入ってくるの?

Part1にも書いていますが、狂犬病洗浄国は非常に少なく196ヵ国中8ヵ国しかありません。

日本国内での感染・発症はありませんが、海外からの帰国者・入国者が日本で発症した事例があります。

狂犬病③

過去に1970年に1件・2006年に2件・2020年に1件確認されています。

また、日本の検疫所は全国で13カ所あり、日々感染症などから僕達を守ってくれています。

ですが、日本ではエキゾチックアニマルのブームもあり、エキゾチックアニマルなどの密輸が増えているそうです。

皆さんは、日本がエキゾチックペットの一大消費国である事を知っていましたか?

2007年~2018年の間で、78件の記録から合計1,161匹ものエキゾチックアニマルが差し止めされたことが発覚したそうです。(WWFジャパンより)

当然ですが、密輸入されて日本に入ってきた動物達は検疫所で検査される事はありません。

その為、日本に狂犬病が入ってくる事も十分に考えられます。

予防が大切!

日本のような狂犬病洗浄国は、とても少なく世界的にも稀である事が分かりましたよね

(僕達にとっては当たり前でしたが・・・)

僕達自身や家族、そして大切な犬達を守る為にもしっかりと登録を行い、年1回のワクチン接種は飼い主の義務だと思います。

日本では、接種率を高める為にも狂犬病のワクチン接種の時期として4月~6月を接種月間としています。
(※4月~6月に接種しないといけない訳ではありません。)

また、それぞれの市地区町村で集団接種を行っており各会場に出張で獣医師がワクチン接種を行ってくれます。

【費用】
・新規登録料 ¥3,000
・注射代   ¥3,000~¥4,000(市地区町村によって異なります)
・注射済票  ¥550
※動物病院で接種する場合は、上記料金に加え診察料がかかります。

このブログを見て「あ!注射行かなきゃ!?」と思った飼い主さんは、是非愛犬と一緒にワクチン接種に行っていただきたいと思います。

狂犬病②

まとめ

日本を含む一部の国以外、ほとんどの国が今も狂犬病の脅威に晒されています。

本当の意味での撲滅ではない事や密輸などの事を考えても、いつ狂犬病が日本で発症・感染をしてもおかしくない状況である事を自覚しないといけないのだと思います。

ですが、狂犬病予防法が制定されたのは約70年前になります。

狂犬病の洗浄国となっている今の日本に70年前の予防法が合っているのか?とも思います。

「毎年打つ必要は無いんじゃないか?」
「抗体検査で十分なのでは?」

など、これからの日本にとってどのように狂犬病予防法を考えていくのかを議論する必要があるのではないでしょうか。

とは言え、今は狂犬病予防法で『犬の登録』『年1回のワクチン接種』が決まっています。

全ての飼い主さん・犬の所有者には、責任を持って狂犬病予防法を守ってほしいと思います。

皆さんは、狂犬病・狂犬病予防法・ワクチン接種に関してどう思いますか?

皆さんの意見があればぜ是非聞かせて下さい。
コメント待ってまーす(^^)/

※ちなみに、狂犬病が発症してしまった患者さんの動画を、過去に何度か見たことがありますが、かなりショッキングでした・・・💦

YouTubeなどで動画を見る事が可能ですが、ショッキングな映像なので自己責任でご覧ください。