犬との生活には必須な『年に1回の狂犬病ワクチン接種』ですが、狂犬病がどんな病気か知っていますか?
「狂犬病ってヤバいんだよね・・・?」
「日本に狂犬病なんて無いから大丈夫でしょ???」
などなど「何んとなーく」知っている狂犬病について、深堀して紹介したいと思います!
「狂犬病予防法」って知ってる?
「狂犬病予防法」という法律を皆さんも一度は聞いたことがあるんじゃないでしょうか?
狂犬病予防法とは、狂犬病の発生を予防し、その蔓延を防止し、およびこれを撲滅する事により、公衆衛生の向上及び公共の福祉の増進を図ることを目的とする
引用元:厚生労働省 狂犬病予防法より
子犬が産まれた場合、生後91日目から30日以内に住んでいる市地区町村への登録と狂犬病のワクチン接種をしなくてはいけません。
また、新しく犬を迎え入れた場合や引っ越しをした場合も30日以内に登録の変更が必要になります。
登録の変更を行った場合、改めて狂犬病のワクチン接種をする必要は無く次回のワクチンの時期に接種する事になります。
犬の登録を行い、狂犬病のワクチン接種を行った後『鑑札』と『注射済票』が発行されます。
※鑑札・済票って市地区町村によって形が違うって知ってましたか?
この『鑑札』『注射済票』は、犬の首輪やハーネスを使って装着していなければいけません。
【狂犬病予防法まとめ】
・子犬の場合、生後91日目から30日以内に登録・ワクチン接種が必要
・引っ越しなどで、住所変更があった場合、30日以内に変更届が必要
・発行された『鑑札』『注射済票』は、犬に装着をさせなければならない
罰則は?
勿論ですが法律で定められている為、罰則も定められています。
【罰則】
・予防接種を怠る
・必要な登録・届出を怠る
・鑑札・注射済票を装着していない
・実際に狂犬病が発生した場合の定めに従わなかった
上記の場合は、20万円以下の罰金が科せられます。
また、検疫を受けない犬などを輸出入したり、狂犬病に感染した疑いがある犬を診察した獣医師が必要な届出をしなかった場合などは、30万円以下の罰金が科せられます。
「えっ!鑑札も済票も付けてないけど!?」って思いませんでしたか?
正直、僕も付けていなかったんですが地元の保健所に確認をしたところ
「付けていないから、今すぐ罰金だ!とはなりません。ですが、付けていないことを指摘された後も装着せず、何度も指摘を受けた場合は罰金の対象になります。」とのことでした・・・。
大型犬の場合はカラーやハーネスに付けておいて、小型犬の場合はリードの持ち手の部分にでも付けておいた方が邪魔にもならないのでいいかなぁと思います。
狂犬病ってどんな病気なの?
皆さんは実際に狂犬病がどんな病気で、狂犬病に感染するとどうなってしまうのか知っていますか?
狂犬病は、狂犬病ウィルスを保有する犬・猫・アライグマ・狐・スカンク・コウモリなど全ての哺乳類に感染してしまいます。
人間も例外ではなく、人畜共通感染症(ズーノーシス)の1つです。
WHOの推計によると世界で毎年3万5000人~5万5000人もの方が亡くなっているそうです。
発展途上国での狂犬病感染率が高く、医療体制などが整っていない事が多い為、実際の被害者は7万人以上とも言われています。
また、世界中で狂犬病に感染する人の9割以上が犬から感染していると言われています。
狂犬病の発生がない国は、オーストラリア・ニュージーランド・日本・フィジー・キプロス・ハワイ・グアム・アイルランドの8ヵ国だけになります。
台湾やイギリスやノルウェーなども長い間洗浄国でしたが、2012年~2013年にかけて野生動物で狂犬病が発生してしまった為、除外されています。
感染経路は?
狂犬病ウィルスを保有する犬や猫やコウモリなどの哺乳類に噛まれたり、引っ掛かれたりして出来た傷口からウィルスが侵入し感染をしてしまいます。
とても稀ですが、気道粘膜感染によっても発症する場合があるそうです。
過去に、数百万匹のコウモリが生息していた洞窟に入った2名の方が感染しています。
発症した2名はコウモリの唾液で汚染されている空気を吸って感染したと考えられています。
そして、狂犬病ウィルスの人から人への感染も、とても稀ですが唾液等からの感染リスクは否定出来ないと言われています。
感染したらどうなるの?
狂犬病ウィルスが感染した場合、人間と犬で症状に違いがあるので紹介します。
犬の場合は?
狂犬病ウィルスに感染し発症するまでの潜伏期間は、通常20日~60日で平均一ヶ月前後になります。
最初は暗所に隠れたり、食欲不振、挙動異常が見られ、その後は症状によって次の2つの型に分けられます。
〇狂騒型
極度に興奮し攻撃的になり、ヨダレや咽頭部痙攣により水を飲むことが出来ない状態になります(恐水症状)。
その後、脳炎の進行にともない死亡します。
〇麻痺型
狂騒型の様にはっきりとした症状(興奮期)がなく、後半身から前半身に麻痺が広がり、食べ物や水が飲み込めなくなります。
その後、麻痺症状が続いて死亡します。
人の場合は?
潜伏期間は、一般的には1~2ヶ月ですが、一週間未満から1年以上と幅があります。
初期は、噛まれた傷のかゆみや頭痛・発熱など風邪に似た症状があります。
噛まれた場所が脳に近いほど(顔など)、症状は早く表れます。
その後、強い不安感、一時的な錯乱、水を見ると首の筋肉が痙攣する(恐水症)、冷たい風でも痙攣する(恐風症)、高熱、麻痺、運動失調、全身痙攣が起こります。
その後、呼吸障害などの症状を起こし死亡します。
狂犬病を初期症状から診断する事は非常に難しく、他の神経症状がある疾患との見極めも難しくなります。
また、感染から発症までの潜伏期間が長く、この期間内はウィルスを検出する事も難しく血中の抗ウィルスや抗体も検出されません。
狂犬病は、ワクチン接種により予防が可能なウィルス感染症であり、感染後のPEP(治療的予防接種)により発症を予防出来ます。
ですが、特効薬は無く一旦発症してしまうと99%死に至ります。
海外で狂犬病発症後に回復した例は4件ほどしかありません。
まとめ
今回は『狂犬病とは?』について紹介しました。
僕達にとって、狂犬病は全く身近な存在ではないと思います。
とはいえ、致死率99%なんて言われると怖いですよね~💦
やはり、今の僕達(飼い主)に出来る事は、犬を迎え入れた時点で登録を行い4月~6月の時期にしっかりと狂犬病のワクチン接種を行う事だと思います。
Part2も頑張って書いたので、是非見てみて下さい~(^^)↓↓